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ダイエットとカルシウムの重要性
2018/11/19
毎日の生活に欠かすことのできない食事。
厚生労働省のサイトでは「生命を維持し、子どもたちが健やかに成長し、また人々が健康で幸福な生活を送るために欠くことのできない営みである。身体的な健康という点からは、栄養状態を適正に保つために必要な栄養素等を摂取することが求められる」と定義付けている。
そして栄養とは、「生物が外界から食物を得て、生長し、活力を保ち続ける身体の営みを栄養」、栄養素は「その栄養の源になる物質」のこと。栄養素はその働きにより、エネルギーになるもの、体を作るもの、体の調子を整えるもの、に大別される(国立循環器センターサイトより)。
今回取り上げるカルシウムは、このうち「体を作る」栄養素の必須ミネラル16種の一つ。
このカルシウムに関して、ダイエット食品『マイクロダイエット』を展開するサニーヘルスでは、ダイエット情報発信サイト「microdiet.net」にて調査レポート『カルシウム不足が太る原因に!?効率的に吸収するには?』を公開している。
さてカルシウムと聞くと、骨を作る元になる栄養素というイメージもあるが、実はそれだけでなく、カラダの引き締めにも関わっているという。
人の体内には約1kgのカルシウムが存在しており、その99%が骨や歯に、残り1%は血液や筋肉、脂肪に貯蔵され多くの役割を担っている。
実はカルシウムの働きは、骨、歯などを形成するだけでなく、ホルモン、神経伝達物質の分泌、血液凝固、筋肉の収縮、体内のイオンバランスを正常に保つ、神経の興奮を調整する、細胞増殖・分化・維持、血圧上昇の防止など、意外なほど多岐にわたっているのだ。
カルシウムが不足すると太る理由
食事から摂取するカルシウムが不足すると、血中のカルシウム濃度を一定に保つために、骨や脂肪に貯蔵されたカルシウムが溶かし出されて利用される。これが骨粗しょう症の原因になることはよく知られているが、体に及ぼす影響はそれだけではない。
溶かし出されたカルシウムは血中に入るのだが、血中カルシウム濃度が高くなると、脂肪細胞では脂肪酸合成酵素が多く作られるようになり、中性脂肪が増えていく。
このようにカルシウムは脂肪の代謝にも関わっており、体内に十分なカルシウムがあると脂肪の合成が抑えられ、分解が促進されることが分かっているのだ。
カルシウムは自律神経のバランスを整え、神経の興奮を鎮めてリラックスさせる作用を持つことから、カルシウムが不足するとイライラしたり精神が不安定になりやすくなったりすると言われている。
しかし、健康状態の良い人であれば、血中カルシウム濃度は骨や脂肪に貯蔵されている分を使って一定に保たれるようになっているため、この説には否定的な意見も多い。
とはいえ、カルシウムが足りていなければ、栄養バランスを欠いた食事をしているということであり、その他の栄養素も不足している可能性がある。よって、イライラしやすくなるなど、間接的に精神にも影響を及ぼすこともありうる。
カルシウムを効率的に吸収する方法
日本人は慢性的にカルシウムが不足しがちと言われている。
成人女性の摂取目標量は600mgだが、平成27年の国民健康・栄養調査(厚生労働省)によれば、実際に摂取しているカルシウム量は、成人女性各年代を平均すると約450mg前後。目標量に比べ100~150mgも不足しており、積極的に摂取を心掛けたい。
カルシウムを効率よく吸収するにはマグネシウムが必要で、カルシウム:マグネシウム=2:1の割合で摂るのが理想的。またビタミンDもカルシウムの吸収をサポートする働きがあるので、カルシウムが多い食材にマグネシウム、ビタミンD組み合わせて摂るようにし、吸収率を上げておきたい。
カルシウムは吸収率の低い栄養素で、最も吸収率が高い牛乳・乳製品が約40%、次いで小魚が約33%、野菜類が約19%程度。牛乳・乳製品のカルシウム吸収率が高いので、牛乳、チーズ、ヨーグルトなどを日常的に摂取するとよい。体質的に牛乳が合わない人は、チーズ、ヨーグルトがおすすめだ。
●カルシウムを多く含む食品
牛乳・乳製品(チーズ・ヨーグルト)/小魚(いわし・煮干し・しらすなど)/桜えび/海藻類/ケール/大根の葉/小松菜/切干大根/大豆製品(納豆、豆腐、きなこなど)/抹茶
一方、カルシウムとマグネシウムの比率が2:1よりもマグネシウム量が多くなると、カルシウムの吸収率は低下するが、一般的な食生活であればマグネシウム過多になることはないのでそれほど気にする必要はないだろう。
●マグネシウムを多く含む食品
ごま/ナッツ類/小魚(いわし・煮干し・しらすなど)/焼きのり/大豆製品(納豆、豆腐、きなこなど)
食品からの摂取のほか、人の体は、日光を浴びることでビタミンDを合成することができる。
●ビタミンDを多く含む食品
干ししいたけ/小魚(いわし・煮干し・しらすなど)/鮭/あん肝
加工食品がカルシウムの吸収を阻害
ウィンナーやハムなどの加工肉、出来合いの総菜やレトルトなど加工食品、スナック菓子などに多く含まれる「リン」は、人間の体に必要な栄養素だが、摂取過多になるとカルシウムの吸収を阻害してしまう。
食品添加物に使われることが多いため、加工食品やスナック菓子などをよく食べる人は、カルシウム不足になりやすい可能性がある。
これらの食品はダイエット面でも健康面でも、できるだけ控えるたほうが無難だろう。