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サルコペニア症候群
2019/02/01
高齢者に起こる“サルコペニア”が40代に急増中! 筋肉が減少して脂肪が増えるサルコペニア肥満の注意点をまとめました。
握力が低下したり脚や体幹の筋力低下が起こる
働き盛りの40代で、筋肉が減少して脂肪が増える「サルコペニア肥満」になる人が近年増加しています。サルコペニアとは、ギリシャ語で筋肉を表す「sarx(サルコ)」と、喪失を表す「penia(ペニア)」を合わせた言葉。加齢や疾患により、筋肉量が減少することで、握力が低下したり、脚や体幹の筋力低下が起こることです。サルコペニアは高齢者に多く、75歳以上になると急増します。それが昨今では、40代に増えているのです。
食事制限だけのダイエットが危ない
特に問題となっているのが、筋肉が少なく、脂肪が多い「サルコペニア肥満」。筋力低下のリスクに加えて、肥満が原因となる動脈硬化など、生活習慣病の危険性も高まります。ダイエットをしていて、食事制限はしても、運動は行っていない人は要注意です。体重が減ったとしても、脂肪は筋肉より軽いので、筋肉が減って、その分脂肪が増えていることもあります。また、食事制限でタンパク質が不足すると、体は筋肉を分解してタンパク質を作りだすことも。このようにして筋力が低下すると、階段も満足に上り下りできないなど、若くても日常生活に支障をきたすことにもなります。
筋肉を1kg増やせば代謝が1日50kcalアップ
筋肉は運動をしない限り、筋肉量を増やしたり、維持することはできません。また筋肉を増やすためには、有酸素運動ではなく筋トレが必要です。特に鍛えたいのは、体の一番大きな筋肉である「太もも」。エスカレーターを使わず階段を上るといった習慣をつけることに加えて、スクワットなど筋肉に負荷をかける運動が必要です。
筋肉量を1kg増やすには、プロのトレーナーによる指導のもと、食事管理も徹底して1年かかるといわれています。ハードルが高いと思うかもしれませんが、筋肉が1kg増えれば、基礎代謝は1日50kcal増加します。これは52kgの女性がエアロビクスを10分行なった時の消費量に値します。1週間で考えると、筋肉を1kg増やせば、70分のエアロビクスを行なったカロリー分を何もせずに消費することができるのです。
筋肉を維持するために食べるべきもの
また、筋肉を増やすためには筋肉の元となるタンパク質を積極的にとることも必要です。筋肉を維持するには、1日の摂取量で、体重1kgあたり1gのタンパク質が必要とされます。そして筋肉を増やすためには、体重1kgあたり1.2〜1.5gのタンパク質が必要に。体重50kgの人が筋肉を増やすには、1日あたり60gのタンパク質が必要ということ。豚のもも肉100gで、だいたい20gのタンパク質がとれます。