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高齢者トレーニングの効果

2018/10/24
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高齢者の筋力トレーニングの効果とは  高齢者の筋力トレーニングは以下のような効果が得られます。 1. 筋力増強  適切な筋力トレーニングを行うことで筋力増強の効果が得られます。身体を支える抗重力筋※の筋力増強により姿勢保持能力の向上、転倒予防、移動能力の向上を図ることができ、生活の質が向上します。 ※抗重力筋: 抗重力筋とは、地球の重力に対して身体の姿勢を支えるために働く筋肉のことです。背中、腹部、お尻、太もも、ふくらはぎが前後に伸び縮みしながら重力に対しバランスを保っています。 2. 骨格筋量の増加  筋力トレーニングにより、筋肉が太くなり、筋肉量が増大します。筋肉量が増えることで身体を動かすためのエネルギー量の増加、基礎代謝の向上、血流の改善が期待できます。筋力増強とともに移動能力の向上、転倒予防、生活の質の向上を図ることもできます。 3. 体脂肪の減少 ダンベル体操をする高齢者夫婦のイラスト。高齢者の筋力トレーニングは、筋力増強、骨格筋量の増加、体脂肪の減少、生活習慣病の予防・改善、サルコペニア・フレイル・ロコモティブシンドロームの予防・改善、生活機能の向上、嚥下機能の維持・改善、腰痛・膝痛の改善の効果が得られます。  ゆっくりと動作しながら行う筋力トレーニング(スロートレーニング)の実施や、筋力トレーニングを先に実施してから有酸素運動を行うこと、速筋繊維を鍛えることのできるダンベルやマシーンを用いた筋力トレーニングを行うことによって体脂肪を燃焼しやすい身体の状態をつくることができます1)。 4. 生活習慣病の予防・改善  筋力トレーニングはインスリン抵抗性、糖代謝を改善し、糖代謝異常の予防が期待できること、脂質代謝の改善が期待できること、適切な負荷での筋力トレーニングを行うことで血圧や血管への良い影響が期待できること、食事と持久性トレーニングとの組み合わせでメタボリックシンドロームの改善が期待できることが示唆されています2)。 5. サルコペニア・フレイル・ロコモティブシンドロームの予防・改善  加齢に伴い筋肉が衰えるサルコペニア、加齢による虚弱によって介護が必要となるフレイル、運動器の疾患により日常生活に支障をきたすロコモティブシンドロームは、筋力トレーニングを行い、筋力の向上、筋肉量の増加を促すことが予防、改善に有効です。 6. 生活機能の向上  筋力トレーニングによって、生活に必要な基本的な姿勢の保持、移動能力が向上することで生活機能の向上が望めます。 7. 嚥下機能の維持・改善   食べ物や飲み物を飲み込むための筋力が低下すると食事量が低下し、栄養状態も悪くなります。また、誤嚥による肺炎などのリスクも高まります。筋力トレーニングにより、飲み込み(嚥下)に関わる筋力を鍛えることで嚥下機能を維持・改善できます。 8. 腰痛・膝痛の改善  筋力トレーニングによって筋力が向上し、筋肉量が増えることによって関節への負担が減り、腰痛や膝痛の軽減につながります。